【部活動の悩み】成長期に多いかかとの痛み(シーバー病)の症例〜安全に成長しながら競技を続けるには〜
- cashregisterpluson
- 4月26日
- 読了時間: 10分
更新日:4月29日
お世話になっております。院長の佐野です。
今日は成長期のお子さんに起きやすい
かかとの痛みについて記事にしてみました。
私も野球の練習が続いた時にかかとが痛くなった経験がありました
小学校高学年から中学生にかけてかかとが痛くなった様なら
一度Plus ONE 鍼灸接骨院 Life & Performanceへお越しください。
増える成長期のかかとの痛み
「練習を重ねるほど踵が痛くなり、最後は歩くのも辛い」
「朝起きた時、最初の一歩が特に痛む」
「休んでも良くなったり悪くなったりを繰り返す」
このような成長期のかかとの痛みでお悩みのお子さんはいませんか?
実は、これらはシーバー病(踵骨骨端症)の典型的な症状です。
シーバー病(セーバー病)は、
成長期の子どもに多く見られる踵骨骨端症の一種で、
かかとの骨端核に負担がかかることで炎症が起こる症状です。
成長スパート期(急激な身長の伸び)と運動後にかかとの痛みを訴えることが特徴です。
活発なスポーツ活動が重なる10〜15歳頃の子どもたちに多く見られます。
当院ではこのような成長期特有の痛みに悩む多くの若いアスリートをサポートしてきました。
今回は、シーバー病の理解と適切な対応方法について解説します。

この記事のポイント
シーバー病は成長期に多いかかとの痛みで、適切な対応が重要
身体の急成長とスポーツ活動が原因となることが多い
物理療法と適切なトレーニングで症状改善が可能
保護者と指導者の理解と協力が回復の鍵
長期的な視点で成長とスポーツ活動のバランスを取ることが大切
モデルケース
以下のようなことはありませんか?
いくつあてはまるかチェックしてみましょう✅
症状の経過:
小学6年生の終わり頃から踵に軽い痛みを感じ始めた
中学入学と同時に練習量が増加
2ヶ月後、右踵の痛みが悪化し、走れなくなるほどになった
特に練習後や朝起きた時の痛みが強い
病院を受診するも「成長痛だから」と安静指示と痛み止めを処方された
1週間休むと症状が和らぐが、練習再開ですぐに痛みが戻る
身体的特徴:
この1年で身長が10cm以上伸びた(急成長期)
足のサイズも急激に大きくなった
ふくらはぎの筋肉が硬く、柔軟性が低い
ふくらはぎが緊張している
心理的状態:
痛みがあっても練習を休みたくない焦り
チームの主要メンバーになりたいという強い願望
「成長痛だから」と我慢してプレーしていた
いかがでしょうか。
かかとの痛みだけでなく、思い当たる事があるかもしれませんね。
なぜ成長期に起こりやすいのか?
成長期には以下のような身体の変化が複合的に影響します:
骨と筋肉の成長速度の差:
骨が急速に伸びるのに対し、筋肉や腱の伸びが追いつかない
特にアキレス腱と踵骨の接合部に過度な牽引力がかかる
踵骨の成長過程の特徴:
踵骨の後部(アキレス腱が付着する部分)は、別の骨として発達し、後に本体と融合する
この融合が完全になるのは15〜18歳頃まで
融合前の成長軟骨部分は外力に弱く、炎症を起こしやすい
運動による繰り返しの負荷:
ジャンプや走る動作で踵に強い衝撃が繰り返される
アキレス腱を介して踵骨の成長軟骨部に牽引力がかかる
特に急な方向転換が多いスポーツ(サッカー、バスケットボールなど)で発症リスクが高い
成長ホルモンの影響:
思春期には成長ホルモンの分泌が増加し、急激な骨成長につながる
骨の成長に筋肉や腱の発達が追いつかないことがある
Plus ONE 鍼灸接骨院 での施術内容
初回評価と説明
本人と親御さまに対して、
シーバー病の仕組みと成長期特有の問題であることを丁寧に説明します。
「異常な病気ではなく、成長に伴う一時的な状態」
であることを理解していただくことで、不安を軽減することができます。

施術計画
急性期の痛み管理:
急性の炎症を抑える物理療法
(超音波治療器とハイボルテージのコンビネーション施術)
踵周辺の緊張した筋肉への手技療法
必要に応じてテーピングによるサポート
中期(疼痛軽減後):
アキレス腱や足底筋膜のストレッチ指導
ふくらはぎの筋緊張緩和のためのセルフケア方法
段階的な運動復帰プログラムの提案
長期(予防と再発防止):
下肢の柔軟性向上トレーニング
足部・足関節の安定性向上エクササイズ
適切な練習量と休息のバランス指導
施術内容の詳細
物理療法によるアプローチ
超音波施術:
踵骨後部の炎症部位に対して、
深部組織の修復を促進する超音波施術を実施。
微細な振動が体の深部組織に届き、細胞レベルでの活性化を促し、炎症を和らげます
ハイボルテージ施術: 高電圧・低電流の電気刺激により、痛みの軽減と循環改善を図りました。特に痛みの強い部位に対して効果的です
コンビネーション効果: これらの物理療法を組み合わせることで、踵骨後部の炎症を効率的に沈静します

手技療法とストレッチ指導
ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)の緊張緩和
アキレス腱の柔軟性向上のための施術
足底筋膜のリリース
足関節周囲の可動域改善
運動指導
シーバー病は完全に治るまでに時間がかかるため、運動の調整が重要です。
段階的な運動復帰プログラム:
第1週:安静と施術(急性期)
第2週:軽いストレッチと非荷重エクササイズ
第3週:軽いジョギングとボール扱い(強い方向転換なし)
第4週以降:徐々に練習強度を上げる(状態を見ながら調整)
代替トレーニングの提案:
水中でのトレーニング(水の浮力で踵への負担軽減)
上半身のトレーニング(体幹・腕力強化)
ボールコントロール練習(技術面の向上に集中)
保護者と指導者が知っておくべきポイント
シーバー病の管理には、周囲の大人の理解と協力が不可欠です。
以下のポイントを保護者や指導者はご理解ください。
保護者へのアドバイス
症状を軽視しない:
「成長痛だから」と痛みを我慢させないこと
早期の専門家への相談が重要
適切な靴選び:
踵のクッション性が高い靴を選ぶ
サイズが合っているか定期的に確認(成長期は足のサイズが急に変わる)
必要に応じてヒールカップや中敷きの使用を検討
ホームケアの習慣化:
運動後のアイシング
毎日のストレッチ習慣の確立
定期的な身長・体重・足のサイズの記録
バランスの取れた栄養:
カルシウム、ビタミンD、タンパク質など骨や筋肉の成長に必要な栄養素の摂取
十分な水分補給の習慣化
指導者へのお願い
理解と配慮:
シーバー病は「怠けている」わけではなく実際の痛みがあること
痛みの訴えを真摯に受け止める姿勢
練習メニューの工夫:
踵への衝撃が少ない練習メニューの提案
痛みがある選手への代替メニューの準備
全選手に対する適切なウォームアップとクールダウンの指導
段階的復帰の許容:
100%回復前の無理な復帰は再発リスクを高める
復帰プログラムに合わせた練習参加の許可
予防的アプローチ:
チーム全体への柔軟性トレーニングの導入
成長期の選手の定期的な状態確認
過度な練習量の見直し
成長を妨げないトレーニング方法
シーバー病の管理において、運動を完全に中止することは
選手のモチベーションや技術発達の観点から理想的ではありません。
以下のような「成長を妨げない」トレーニング方法を提案しました:
基本的な考え方
痛みを悪化させないことが最優先
痛みの範囲内で行える活動を見つける
休息と活動のバランスを取る
おすすめのトレーニング
柔軟性向上エクササイズ:
ふくらはぎのストレッチ(壁押しストレッチ、タオルストレッチ)
足底筋膜のストレッチ(足裏のマッサージ、ボール転がし)
足関節の可動域エクササイズ(足首の回旋運動)
コアトレーニング:
プランク(基本〜応用)
ブリッジエクササイズ
バランスボールを使用した安定性トレーニング
代替有酸素運動:
水泳(特に手のみのプル練習)
エアロバイク(低負荷設定)
上半身エルゴメーター
フォーム改善トレーニング:
正しい走行フォームの習得
効率的な着地技術の練習
衝撃吸収を考慮した動作パターンの学習
足底筋のストレッチ
モデルケース
初期(痛みが強い時期)
1日2回のアイシング(各15分)
朝晩のふくらはぎストレッチ(痛みが出ない範囲で)
足底のマッサージ(テニスボールを使用)
コアトレーニング(基本プランク 3セット×30秒)
回復期
徐々に荷重を増やしたストレッチ
バランストレーニング(片足立ち、不安定面での練習)
軽いジョギング(短距離から始め、徐々に距離を伸ばす)
ボールコントロール練習(静止した状態から始める)
復帰期
方向転換を含むドリル(痛みがなければ)
競技特化型トレーニング(短時間から徐々に時間を延ばす)
チーム練習への段階的参加
もっとも重要なのは、「痛みを恐れずにスポーツを楽しめるようになる」ことです。
また、この経験を通じて自分の身体への理解が深まり、
セルフケアの大切さを学ぶことができると今後のスポーツライフを豊かにできますね。

思春期と成長期の痛みとどう向き合うか
シーバー病は成長期に現れる一時的な状態ですが、
適切な対応をしないと長期化したり、
スポーツ活動に大きな支障をきたしたりする可能性があります。
また、思春期のイライラや反抗期と重なると
精神的に痛みが敏感になってしまったりもします。
改善するためのポイントは以下の3つです:
早期発見・早期対応:
踵の痛みが2週間以上続く場合は専門家に相談を
「様子を見る」だけでは改善しないことが多い
チームアプローチ:
選手本人、保護者、指導者、専門家の連携が重要
情報共有と統一したアプローチで効果的に回復
成長を見据えた長期的視点:
シーバー病は成長とともに自然に治癒する
無理をせず、長い目で競技生活を考える
最後に
Plus ONE 鍼灸接骨院 Life & Performanceでは
シーバー病をはじめとする成長期特有の痛みに対して、
物理療法と適切な運動指導を組み合わせた
総合的なアプローチを行っています。
痛みの緩和だけでなく、
将来的なスポーツパフォーマンス向上につながる
機能改善を目指しています。
成長期のお子さんの足の痛みでお悩みの方は、早めにご相談ください。
お子さんの成長とスポーツ活動を専門的な視点からサポートいたします。
日進、大成、櫛引、三橋エリアの小中高生の皆さん、
痛めた身体の悩みがあれば、
15年の臨床経験と甲子園出場レベルの現場経験を持つ当院にご相談ください。
「このまま部活を続けて大丈夫なのか」
「もっと良いパフォーマンスを発揮するには」
といった不安や悩みに、経験豊富なスタッフが丁寧にお応えします。
何より、選手にとって
「ケガで試合に出場できない」
「痛みが気になり思い通りのプレーができない」
といった悔しい思いをして欲しくない。
これに尽きます。
さいたま市北区日進町 Plus ONE 鍼灸接骨院 Life & Performanceでは、
一人ひとりの状態に合わせた最適なプランをご提案します。
実績豊富な国家資格保持者(理学療法士・柔道整復師・鍼灸師)
アスレティックトレーナーが、あなたのスポーツライフをサポートします。
何より痛みを抱えてスポーツをすることはとてもストレスになります。
患者さまと一緒に、スポーツ復帰まで付き添っていけたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さまとお会いできることを楽しみにしています。
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